注目を集める米国株式投資。そのメリット・デメリットをわかりやすく解説!
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多くの証券会社で購入できる米国株式。そもそもどういった魅力があるのでしょうか。米国株式投資の基本とメリット・デメリットについて解説します。
世界的に知られる企業が多数。今後の経済成長にも期待
米国株式とはその名の通り、アメリカの証券取引所で取引されている株式です。日本の東証(東京証券取引所)のように、アメリカにはニューヨーク証券取引所(NYSE)やナスダック証券取引所(NASDAQ)があります。それぞれの取引所には、次のような違いがあります。
■ニューヨーク証券取引所(NYSE)
多くのグローバル企業が上場している、時価総額で世界最大の証券取引所です。ウォルト・ディズニーやアメリカン・エキスプレス、ボーイング、マクドナルドといった大手企業をはじめとする約2400銘柄以上が上場しています。
■ナスダック証券取引所(NASDAQ)
世界初の電子株式取引所として、1971年に設立されました。世界最大の新興企業(ベンチャー企業)向けの取引所であり、インテルやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなど、アメリカを代表するIT企業の多くがナスダックに上場しています。
圧倒的な企業規模。持続的に成長する米国市場
アメリカには複数の取引所がありますが、今は電子取引が発達したこともあり、窓口での対面取引以外にも、取引の手段が増えています。米国株には、どういった魅力があるのでしょうか。まずは市場環境から見ていきましょう。
大きな魅力のひとつが、持続的に成長していることです。たとえば、米国株式市場を代表する株価指数のNYダウは、2000年代初頭のITバブル崩壊や2008年のリーマンショック、2020年のコロナショックなどで下落しましたが、長期的には右肩上がりを続けています。
米国に上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価をもとに算出したS&P500も同様で、長期的な伸びを見せています。短期的な浮き沈みがあり、今後も継続するとは限りませんが、底堅く上昇トレンドを描いているという点で、米国株式市場は魅力的と言えるでしょう。
なぜ、米国市場はこれだけの成長性を維持しているのか。その背景には、世界を股にかけて活躍するグローバル企業の存在があることは言うまでもありません。グーグルの親会社であるアルファベット、アマゾン、フェイスブックを運営するメタプラットフォームズ、アップル、マイクロソフト、ネットフリックスなど、私たちが普段使っているサービスの提供元は米国企業であることが多くあります。
時価総額が100兆円を超える企業もあり、企業価値、安定性の面でも申し分ないと言えるでしょう。今後も成長を持続できるか不透明なところはありますが、アルファベットやマイクロソフトはAI開発など、イノベーションにも積極的に取り組んでいます。ITをはじめとする多くの米国企業の存在が世界経済をけん引しており、こういった企業に投資できるのは米国株の醍醐味です。
3億人超という人口の多さも注目ポイントです。世界の人口は82億人を突破し、アメリカはインド、中国に次いで世界3位の規模を誇ります。これだけの消費者の数が、景気を下支えする構造にもなっています。米国の個人消費はGDPの約7割(2025年9月時点で68.18%)を占めており、内需に強いことも米国市場が高い成長を続ける要因です。
米国株式は1株から売買が可能。高配当銘柄も複数

かつて、日本から米国株式の取引をするのは容易ではありませんでした。しかし、現在は多くの証券会社が対応しており、専用の口座を開設すればすぐに取引を始めることができます。
また米国株式は、1株単位で買い付けることが可能であるため、少額の資金から取引できることも魅力です。たとえば2026年1月下旬におけるマイクロソフトの株価は約394ドルで、日本円に換算すると6万2000円弱。アップルは約276ドルで、約4万3000円(1ドル156.80円で換算)です。国内株式の場合、基本的には100株単位で取引するため、大企業の株主になるには、ある程度まとまった資金が必要です。少額で大企業の株主になれるのは、米国株式のメリットと言えるでしょう。
また、アメリカでは株主還元を重視する企業が非常に多く、配当利回りが2桁の銘柄や、現金による手厚い還元策を実施している企業もあります。日本株は年1~2回の配当がほとんどですが、米国株式は四半期ごとに年4回の配当を実施する銘柄も存在します。
ただし、注意も必要です。まず、米国株式は一般的にドルで取引するため、保有後に為替が円高に進むと為替差損が生じます。反対に、円安が進むと為替差益が出る可能性もあります。ドル円の値動きによって、損益が左右されることは知っておくべきでしょう。
損益の振れ幅が大きいことも、米国株の特徴です。米国株式市場には、一日の株価変動幅を一定範囲に制限する「値幅制限」がありません。そのため短期間で株価が大きく動くことがあり、短期的な売買で多額の利益が得られる可能性がある一方で、大きな損失を計上するリスクもあります。
米国株式の銘柄に関する情報は英語で公開されていることが大半であるため、日本語で情報収集する場合はニュースを素早くキャッチすることが難しくなります。また、国内の証券会社で米国株を取引する場合、日本株に比べて売買手数料が割高になることも多いため、コストがかかるのも難点です。
株式投資の初心者がいきなり米国の個別株にトライするのは、ハードルが高いかもしれません。その場合は、米国株を対象とした投資信託や、米国のETF(株価指数等の特定の指標に連動した成果を目指す上場投資信託)に投資する手もあります。
さまざまなメリットとデメリットが隣り合わせになっていると理解したうえで、取引を始めることをお勧めします。どの金融商品から始めるべきか、どの個別株を選ぶべきか迷った場合は、IFAのような専門家に相談すると良いでしょう。

