【今からできる】教育資金の積立。子どもの将来に向けた賢い備え方

資産形成・運用

子育て世帯にとって、子どもの教育資金の捻出は大きな課題です。社会人になるまで時間がかかるからこそ計画的に用意する必要があります。具体的には、どのように進めれば良いのか考えていきましょう。

金融商品も活用できる。教育資金は「積み立てる」が基本

文部科学省は、1994年度から隔年で「子どもの学習費調査」を実施しており、最新の2023年度版(2024年12月25日公表、2026年1月16日訂正版)によると、幼稚園3歳から高校3学年までの15年間の学習費総額は以下の通りでした。

参考:文部科学省資料
「令和5年度子供の学習費調査結果のポイント」(令和6年12月25日公表資料 訂正版)

幼稚園から高校まですべて公立だと614万円、すべて私立だと1969万円かかります。さらに、大学へ進学した場合は、大学の学費も上乗せされます。文部科学省「令和7年度学校基本調査」によると、令和7年度(2025年度)の大学進学率は高等学校等の卒業者の61.4%と過去最高を更新しています。

親としては、ここまでを見据えたうえで教育資金を計画的に用意しておきたいもの。具体的には、「預貯金」「保険」「投資」といった手段を使いながら積み立てで資金を貯めることです。

・預貯金

銀行の預貯金は、手軽に始められる方法の1つです。元本保証されているため、預けたお金が減る心配もなく、すぐに現金化できるのも特徴です。

一方、日銀の金融政策に伴い「金利のある世界」になったとはいえ、銀行の預貯金金利は決して高い水準とはいえない状況です。大きく教育資金が増えることは期待できません。いつまでにどれだけの資金が必要であり、預貯金のみでまかなえるのか確かめる必要があり、足りないのであれば他の金融商品と組みあわせることを検討すべきです。

また、預貯金は引き出しやすいため、生活費などに回さないよう注意しないといけません。生活資金とは別の口座で管理し、定期預金や自動積立貯金などを利用するとよいでしょう。

・学資保険

保険料を払い込み、中学・高校・大学の進学時など、あらかじめ定めたタイミングでまとまったお金を受け取る学資保険は、教育資金をためるメジャーな方法です。毎月・毎年などに保険料が引き落とされるので手間がかからず計画的に進めることができます。

お金が大きく増えることはありませんが、払い込んだ保険料より多い金額を受け取れる商品も少なくありません。ただし、途中で解約すると解約返戻金が払込総額を下回ることもあるので、無理のない保険料にしておくことが大切です。

保険なので保障がセットになっており、契約者(保護者)に万が一のことがあった場合は保険料の払い込みが免除されたうえで満額保険金が支払われ、死亡保険金が支払われる商品もあります。事前に補償内容を確かめ、ニーズに合ったものを選ぶようにしましょう。

大きく増やすなら投資。長期積立ならNISA

教育資金を株式や投資信託といった投資でためる方法もあります。ただし、教育資金のすべてを投資に回すのは、リスクが大きく賢明ではありません。

預貯金や学資保険は確実に教育資金を貯めるのに向いており、受け取る金額がわかる安心感があります。しかし大きく増やすことは期待できず、インフレリスクにも対応できません。将来的に価値が目減りする恐れもあります。

そこで検討したいのが、株式や投資信託を使った積み立てです。毎月積み立てる教育資金の一部を投資信託に回し、着実にためつつ、投資の仕方によって大きく増やすことができます。

個別株は全体的な景気変動や企業業績などで株価が変動しやすく、長期的に株価が上昇する銘柄を見極めることも難しいでしょう。投資の上級者なら構いませんが、そうでないなら基本的には投資信託をメインに据え、過度な値動きをせず低コストで運用できるインデックスファンドや債券を使ったファンドを選ぶのが現実的です。

また、投資をする場合は運用益が非課税扱いになるNISAを活用しましょう。2024年からは制度が刷新され、毎月の積立投資ができる「つみたて投資枠」の年間上限は120万円、生涯の非課税限度額も1800万円に拡充され、制度自体も恒久化されました。使い勝手がよく、教育資金のように長期視点で取り組む資産形成に向いています。ただし、株式や投資信託は元本保証がなく、いざお金が必要となったタイミングで元本割れを起こすリスクがあります。

投資一本で教育資金を貯めるのではなく、先述したように預貯金や学資保険と並行して活用することです。資産形成の基本は「分散投資」です。教育資金を貯める際も、分散させることを意識しましょう。

原資は、毎月の給与のほか、国から支給される児童手当を使う手もあります。3歳未満であれば一律1万5000円(第3子以降は3万円)、3歳以上高校生年代までは1万円(第3子以降は3万円)なので、高校を卒業するまでに合計で約230万円が得られます。一方、制度が改正される可能性もあり、どのような変更があるか注意してチェックしておく必要があります。

子どもの進路については、各家庭で話し合うことが大切です。国立・公立・私立で学費は大きく異なり、大学であれば文系か理系か、学部によっても差が生じます。夫婦の価値観や、子どもの希望を考慮して必要額がわかると、計画を進めやすくなります。

貯める期間が長くなればなるほど定期的に積み立てる金額は少なく済むため、なるべく早く始めることも肝心です。具体的な貯め方に不安があれば、IFAのようなお金の専門家に相談しても良いでしょう。

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